博士と彼女のセオリー
この作品を見ようと思ったきっかけは、もちろんのことエディ・レッドメインである。昨年、ファンタスティックビーストが公開された時、初日の一発目に映画館へ足を運んだのはまだ記憶に新しい。
なぜならハリー・ポッターの大ファンであり、周りにも公言しまくっているから見に行かなくてはならないと焦燥感と期待しかなかったあの日。
まずこの作品にはリーマス・ルーピン役のデヴィッド・シューリスが出るぞ~~~~~~~!!!!!イヤッフォーーーー!!知らずに借りた自分GJ~~~~!!!!!!!!!!!
つまりハリポタファンは是非見てほしい。
見ない理由は山ほどあれど、見る価値はひとつしかない。
エディがニュート・スキャマンダーを、彼が演じた。
ハリポタの世界に彼が踏み込んだのであれば、こちら側も知らなくてはいけない、知らないと損なのでは?と思った次第だ。
「リリーのすべて」 も見たが表情や繊細な仕草に溜息すら漏れる。
本作では、宇宙の神秘を謎説く学生の途中で身体から発する病により倒れていく事から始まる。それはもう強かに頭を強く打ち付けるわけで。
足を引きずるところから、車椅子での体の位置、口の位置、喋り方、これが全身全霊で表現する、というより憑依していると言ってもいい。
物語に劇的な変化はない、それでも彼と妻、子ども、そして関わりあう人々によって変動していく人生を焼きつける。
一瞬、スティーブンの目線から物事を見るのはスローモーションのように移る。
自分の体が思うように動かず、涙を流すシーンはいくつか訪れるけれども、それも劇的に感動を引き寄せるわけではなく日常に寄り添う涙なのがとても綺麗だった。
暮らす家は黄色とオレンジの眩しくも明るい西陽が差し込んでいて、内容の暗さを微塵も感じさせない。服を着る途中にもどかしく頭に引っかかって笑うスティーブンの柔らかさ。
一度しか見ていないが自然体の圧巻な演技力を是非。